2020年5月17日日曜日

50年前のコメディ「お笑い三人組」

                          50年前のコメディ「お笑い三人組」

 そういえば、どれぐらい前かなあ~。この動画に出演している、かしまし娘のひとりが川崎市溝の口の繁華街に立って居たんだ。かしまし娘の中で背丈が真ん中のさ。老いた老女になってさ。でも様子は年寄りじゃなく足腰はしっかりした感じだった。溝の口は、南部線と田園都市線が交差する駅だ。駅そばの賑やかな通りにさ。10年以上は経つのかなあ~。感覚や感じとしては、そんな昔じゃなかったような気がしたよ。そうそう、パチンコのフィバー機が世間を賑わせていた頃だなあ。まあ、昔になってしまったか。季節は初夏だね。天気の良い青空の下、爽やかな感じのまだまだ明るい光がキラキラと溢れているような午後だった。繁華街を歩いて行き交う人々は半袖の軽装がほとんどだ。そこに、完全武装のような服装をしたかしまし娘のひとりがいたんだ。笑顔を交え軽口を叩いて半袖姿で軽快に歩いている若い娘さん達を眺めていたよ。大きなハンドバッグを持っていたなあ。久しぶりに人里に出てきた山に住んでいる狸の様子だったなあ。驚きの表情をして固まった感じをして忙しそうに歩いている人々の姿様子を眺めて見ていたよ。本当、山の狸さんの様子でさ。

 そして、そんな日にそんな場所でそんな時に見知らぬ男が、突然私に声を掛けてきたんだ。親しげな笑顔を私に見せてさ。あれ~、って感じで歳の頃、35ぐらいかなあ~、しばらく私に親しげに話しをしている痩せて背の高いひょろひょろしたその男の顔を眺めていたんだ。そうしたら、男が話しの中で、こんな事を言ったんだ。

 『公共料金を支払いに来たんです。そういえば、借りたお金返さないとなあ~。』

 それで思い出した。そうだ!、この男に金を貸していたんだ。金を貸したとたんに私の前から姿を消したんだ。そして、その口ぶりでは、こいつ、金を返すつもりなんて全然ないなあ~、って思ったよ。小指の先程もさあ。小学生の男の子供がひとりいて、奥さんが御飯を食べさせてくれない、ってお腹を空かしていたんだ。失業しちゃっていてさあ。近所の中華料理屋でご馳走してあげたり、家で作ったカレーライスや御飯を食べさせたりしたんだ。もう、ちゃらんぽらんを絵で描いた様な男だった。仕事が無くて行くところがなかったんだ。奥さんが子供の将来を心配して怒っているんだ、って言っていた。この動画の昔の映像に出演しても可笑しくないような男だ。ただ金を借りたいって言う前の様子はしっかりした顔様子でこちらを伺ってから金を借りたい、って切り出したな。顔つきが違っていた。その時だけはさ。たいした金額じゃないけどさ。

 『ちきしょう!!、金返せええ!!、馬鹿ああああ!!!』

 令和元年9月4日(水)曇り 24℃ 午後12:32 世田谷区より。

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