2012年3月31日土曜日

現在の貧乏内閣と、70歳を過ぎている女性の経理の話と、犬の運命


 『でも、それは、どう言った事なんでしょう。どう言った社会現象なんですか?』

 『やっぱり、不景気なんですね。もう、たくさん潰れましたよ。小さな会社とか、家族でやってる会社とかね。』



 昨日、たくさんの会社の経理を任されていると云う女性と話をしました。70歳を過ぎ、それでも、毎日忙しく仕事をしていると云いました。年齢のせいで、週に五日しか働けないとこぼすように云います。しかし、小さい会社が、潰れているので、少し休みが取れるようになったと、笑っていました。今年の五月には、京都に旅行が行けると、嬉しそうに話しました。平成24年3月30日の現在も、不景気が続いているのです。



 『小さな会社の経理を見ていると、これで良くやっているわね~、って思うわよ。赤字でね。ある小さな会社で、もう自分達で経理を見るから、教えてくれっていわれたわ。もう、お金を払えないのね~。』

 『へえ~。』



 彼女は、月や年毎に、期日を決め、たくさんの会社の経理を見ているらしいのです。現在、たくさんの会社の営業成績は良くなく、大変な事になっているようなのです。そんな話を、楽しそうな感じで、私に話します。多分、良き聞き手を得たことで、日頃のストレスを発散しているのだと思います。



 そんな彼女と話をしていましたが、春が、近くまで来ているようです。今日は強い風がぴゅーぴゅーと吹いています。春を前にした季節の変わり目を知らせる風のようです。そんな春が近づいている今日この頃、遠い昔の幼い日々の春うららかな日に、ちょっとショキングな光景を見た事があります。その日は、いつものように、天気の良い、のんびりした空気が流れていた田舎の午後の事でした。昔は、犬が鎖に繋がれることなく、飼い主の家の周りに、よく寝そべっていました。家の近所に、小型の毛の長い雑種の犬がいました。おとなしい犬で、吠えたり、近所を歩き回る事を見たことがありません。その犬は小さなコリーの雑種犬です。足が短く、太って白と茶色の毛がふさふさしていました。



 『ギャーン。』



 その犬が、周りの空気を引き裂くような、大きな悲鳴を一声上げました。見ると、保健所のくすんだ灰色の上下の作業服をきた均整の取れた男の人が犬を、棒の先に付けている吊り輪で犬の首を絞めて連れ去ろうとしていたのです。それに気が付いた飼い主の小太りの奥さんが、白い前掛けをした姿で保健所の人に、話をしています。何とか、犬を放してくれるようにと。保健所の男は、しばらく黙って奥さんの懇願を聞いていました。私の記憶には、犬がどうなったか残っていません。放されたのか、連れ去られたのか。しかし、それは、あっと言う間の出来事でした。家の裏口には、奥さんも犬と、のんびりとした空気と春の暖かい陽だまりの中、そんなに離れることなく、そこに居たのです。静かに目だたない灰色の車が、通り過ぎ、静かに止まりました。その車のドアが開き、黒い長靴を履き、くすんだ灰色の作業服姿の男は音もなく、現れたのです。



 経理をしている女性の話から、小さな会社や、家族で会社を経営している人々が、この犬のように思えます。いきなり、棒に吊り輪をつけた男がやってきて、連れ去られてしまう。今の消費税の増税のようです。あっと言う間に、有無を言わさず前原政調会長が一任を取り付けたように見せかけ、不景気で苦しんでいる庶民の姿など、眼中に無いかのように・・・・。



 なんとなくわかるような気がします。自民党の議員さんが民主党の今の内閣を、このように言いました。


 『貧乏内閣』、と。





2012年3月24日土曜日

韓流と呼ばれるドラマから、現在の日本の姿が垣間見える


『嗚呼、あそこ、あんたの家か。どうりで、いつもいないんだ。』

『テレビがあるとテレビ見ちゃうんだよね。だから、テレビないんだ、うち。』

『・・・。テレビの無い家は無いよ。』



近所の知り合いの人が某国営放送の集金人だと知りませんでした。近所の顔なじみの、息子のお父さんだったのです。そんな彼と、世間話をしていたら、私の住んでいるところを尋ねたので、応えると、何度か集金に家のドアを叩いたのだそうです。



そんな事でテレビを置いていないのですが、仕事でインターネットを使うため、最近はインターネットの動画を見てしまいます。1人でいると、どうしても、寂しい空気に耐えられないらしいのです。そんな動画の中に韓流なるドラマが沢山あります。どうも、韓国で製作された、韓国ドラマらしいのです。ですが、どうゆうわけか私は韓国ドラマを見ません。別段嫌いとか、特別な意味が無いのですが、欧米で製作された探偵ドラマや、家庭ドラマをいつも見ています。



何となく考えてみると、欧米系のテレビドラマの背景には、裕福な映像が良く映っているせいかとおもいます。幅の広い歩道に、目にも鮮やかな緑の芝生が、これでもかと云った感じで映り、綺麗な家々がゆったりとした間隔で建っている。家の中の広々とした部屋の備品も落ち着いた調度品で、見ていて気持ちの良いものです。



ストーリーも生活に根ざした会話をふんだんに盛り込んでいて、人生の隅っこや端っこを教えてくれます。やはり、ストーリーも大切ですが、そのストーリーが展開する背景が彩りを添えてくれます。



現在、消費税の増税を推し進めようとする議員さんと、反対する議員さんでニュースが賑わっていますが、その背景はけして裕福でも、気持ちの良いものでもありません。私達一般庶民には、増税をしたい財務省の役人の勧めに従う、議員さんと、不景気の中で喘いでいる現在の国民の暮らしを考えて反対している議員さんとの戦いのように見えます。



『国民の皆様の御負担になってしまうので。』



何度か、現在の財務大臣が、ニュースで云っていた言葉が耳に残っています。なんか、ここが肝だなって云っている感じです。多分、財務省の役人が、財務大臣の耳に囁いたのかもしれません。



『大臣、ここが肝ですからね。』



そんな感じで不景気の中で喘いでいる国民の背中で、赤い舌を出しているような気がします。そして、そんな大臣の背中では、財務省の役人が、やはり赤い舌を出しているのでしょう。



『この大臣、操り易いや。』







2012年3月20日火曜日

眠っている日本の議員さん状態と日本人の皆さんより、朝早い時間に六本木で警察官2人に話して目を覚ました酔っ払いの方が幸せかも


『寒い、寒い。なんだ! これは。あれっ! ああっ! わあぁ!』

『ここは、六本木だよ。』



ここは、朝早い時間の東京都港区にある、六本木の交差点です。朝の陽射しの中で、忙しそうに車が行きかいます。爽やかな朝の空気の中を、見知らぬ多くの人々が足早に歩いていきます。そんな、交差点にある交番の前で紺色の制服姿の2人の警察官と、話している大きな若者がいます。黒いウエーブのかかった長髪は乱れ、くすんだ灰褐色のTシャツを着て、水に濡れ汚れて、ところどころ穴のあいているジーンズを履いています。彼の履いている薄茶色のブーツはよれよれで、お酒を吐いたのでしょう、Tシャツも黄色い染みで、きたなく汚れています。薄手の薄紫のジャンパーに腕を入れ、大きく上半身を動かしました。大き目のイヤホンを右手に持ち、警察官が大きな声で話しかけたので、目が覚めたのです。




『六本木! おお、素晴らしい。』



どうも、この若者、お酒を飲みすぎて正体を無くしてしまったらしいのです。そして、どこかで、この寒空の下で眠ってしまったか、意識を無くしてさ迷っていたらしいのです。まあ、若い人にありがちなことを、この若者も若さの勢いでしていまったのです。皆さんもありましたよね。笑顔で警察官と、ちょっと話してから、寒そうにジーンズのポケットに両手を突っ込んで、自分の部屋に帰る為に、強風の中を立ち去りました。



何か、日本の状態と、日本国政府、テレビで見る国会議員の皆さん。そして、多くの日本人の姿を見ているようです。ふらふらさ迷い歩いている。日本がどこに行くのかもわからずにです。どうしたいのか? 何をしたいのか?



そんな中で、北朝鮮の人工衛星を打ち上げるニュースが流れます。何処かを、さ迷っている日本には、ひとつの目を覚まさせる出来事であるようです。



さ迷ってばかりいないで、この世の中で、やれることをやるべきではないでしょうか? 住みよい家を建て、家族と楽しく生活を楽しむ。良い家を建てる。歩きやすい道を作り、やりがいのある仕事に精を出し、笑い、食べ体を動かす事でなないでしょうか? そして、家も、道も、人が住む、この世のをよりよくする為に、躊躇することなく行動に出ることを、けしてやめない事ではないでしょうか? 次はもっと良くすると。次はもっとよくしてやる。ボンヤリと毎日を過して、拉致され、あとで悔しがらないために。何もせずに過ぎ去った日々を思い、心が後悔し、目から悔し涙を流さないように。




2012年3月14日水曜日

一般庶民が実感する日本の国際化なのか、何なのか分からないけど、なんだろ、これ?

『子供がいなくなった。』

『えっ!』



ここは東京都港区の赤坂です。頭髪が赤く縮れている女性がいました。頭のてっぺんで髪の毛を束ねています。かなり重量感のある海外の女性です。日本で働いているらしいのです。



『どこの国の人ですか?』

『ブラジル人。子供がいなくなった。』

『えっ! 警察に届けたの? あれっ、泣いているの?』



良く分からない発音で日本語を話している彼女です。何度か、問い返しているとはっきりとした日本語になってきました。女の子が病気で亡くなったらしいのです。日本でイラン人の男といっしょになって、生まれた女の子らしいのです。日本の病院で診てもらったらしいのですが、病気で死んでしまったらしいのです。イラン人の旦那も、事故で亡くなってしまって、彼女は1人で東京に住んでいるらしいのです。友達がいるらしいのですが・・・。旦那と、女の子はイランの旦那の故郷のお墓にいるらいいのです。泣きながら、その悲しさを訴えます。陽が傾きかけようとしているが、まだまだ明るい午後の事でした。



『あの綺麗な女の子の顔を忘れない。』

『故郷のブラジルには帰らないの?』

『ブラジルには帰る気はない。働いて、家賃を払って、色々はらって、それだけ。死ぬまで。』

『大丈夫だよ。そのうち、いい事あるよ。』


ひとつのドラマのような話でした。日本でブラジル人の女性が、イラン人の男に会って、結婚して女の子を産んで、彼女の家族である二人は死んで、イラン人の旦那の故郷の墓の中に居る。そんな、ブラジルの彼女の話を聞いている日本人の私でした。いるだろうか、海外の人から、このような話を聞く日本人って。海外の人が、本当に身近にいるって事ですよね。彼女が泣きながら、一言云いました。


『神様、ひどいよ。え~ん。え~ん。』






2012年3月10日土曜日

嗚呼、これが、日本人だよ。


『あなた、日本人でしょ。日本人じゃないの?』



彼女が私に、言葉に力を入れて話しかけます。なんか、彼女は私の話が面白くないのです。彼女の年齢は40歳ぐらいでしょうか? 大柄でペチャとした、体つきと顔をしています。彼女にとっては、日本人である事が全て、良い事の証であるようなのです。夜も遅い時間で、今日は雨も降っています。冬から春に向かって季節の変わり目の冷たい雨です。



『私は生粋の日本人ですよ。でも、何か長いこと日本人をしていると、ちがうなぁ~と思うことがあるんですよ。たとえば、東京電力の電気代が、世界一高いとか。』

『・・・・、確かに、そっち系は、おかしいとおもうわ。』



彼女は今日、お酒を飲んでいるらしいのです。毎週金曜日には、会社の同僚とお酒を飲む日なのだそうです。そんな事で、リラックスした感じで、彼女と私は、思いついた事を話しています。しかし、インターネットに流れているニュースを話題にしている私の話しが、面白くないらしいのです。



『たとえば、福島の原子力発電所も、安全っていったから、安全だって事だからってのも、可笑しいと思うんですよ。』

『・・・。』

『日本人って、話が出来ないんですね。家庭や、学校、社会で。』

『そんな事ないわよ。そんな人いないわよ。』

『いるんですよぉ。家庭でも、子供が話をすると、黙って御飯食べなって感じで。学校でも、先生が上から目線で頭ごなしだし、会社なんかでも、当然、そうだしねぇ。日頃話をしない人達が、いきなり話ができるかって云うと、無理があるよね。バットを振ったことの無い人が、いきなり野球してヒットを打てるかって云うと、無理だろう。』



彼女は、何が面白くないかが、分からないのです。考えてみたことも無い事を云われると、腹が立つらしいのです。日本人は、そうじゃないと思っているのです。福島で起こっている、放射能汚染に関しても、黙っていれば、彼女の問題ではないのです。何か、お天気のような同意できる話題だけが、彼女、強いては日本人の心を落ち着かせて安心させてくれるものなのです。誰でも良い、同意出来る人と話がしたいと。



『ニュースなんかで、天皇なんか見てると、何か、ちょっとなあぁって思うんですよ。』

『天皇。あの人は、元々おかしいのよ。』


何か同意出来るもの。テレビ番組にありますね。毎回内容の無い馬鹿馬鹿しい、同じシナリオ内容、『8時だよ。全員集合!』、とか、『わらっていいとも!』、『水戸黄門』等、なんか。福島の放射能汚染や、東日本大震災、拉致問題、不景気、ありとあらゆるものは原因があり、解決策があるものなのです。それを、なんとか忘れたいのです。がんばれとか、元気出せとかいって、解決策とか、原因究明を怠りたいのです。



野田内閣の消費税と社会保障の一体改革、命を掛けて増税するってのも、典型的な日本人ですよね。この底無しの不景気に。ほんと、何か同意出来る人達と話たいって事なんだなぁ。財務省の人達と同意した話をしたいって事なんだよね。