2012年3月14日水曜日

一般庶民が実感する日本の国際化なのか、何なのか分からないけど、なんだろ、これ?

『子供がいなくなった。』

『えっ!』



ここは東京都港区の赤坂です。頭髪が赤く縮れている女性がいました。頭のてっぺんで髪の毛を束ねています。かなり重量感のある海外の女性です。日本で働いているらしいのです。



『どこの国の人ですか?』

『ブラジル人。子供がいなくなった。』

『えっ! 警察に届けたの? あれっ、泣いているの?』



良く分からない発音で日本語を話している彼女です。何度か、問い返しているとはっきりとした日本語になってきました。女の子が病気で亡くなったらしいのです。日本でイラン人の男といっしょになって、生まれた女の子らしいのです。日本の病院で診てもらったらしいのですが、病気で死んでしまったらしいのです。イラン人の旦那も、事故で亡くなってしまって、彼女は1人で東京に住んでいるらしいのです。友達がいるらしいのですが・・・。旦那と、女の子はイランの旦那の故郷のお墓にいるらいいのです。泣きながら、その悲しさを訴えます。陽が傾きかけようとしているが、まだまだ明るい午後の事でした。



『あの綺麗な女の子の顔を忘れない。』

『故郷のブラジルには帰らないの?』

『ブラジルには帰る気はない。働いて、家賃を払って、色々はらって、それだけ。死ぬまで。』

『大丈夫だよ。そのうち、いい事あるよ。』


ひとつのドラマのような話でした。日本でブラジル人の女性が、イラン人の男に会って、結婚して女の子を産んで、彼女の家族である二人は死んで、イラン人の旦那の故郷の墓の中に居る。そんな、ブラジルの彼女の話を聞いている日本人の私でした。いるだろうか、海外の人から、このような話を聞く日本人って。海外の人が、本当に身近にいるって事ですよね。彼女が泣きながら、一言云いました。


『神様、ひどいよ。え~ん。え~ん。』






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