2011年5月8日日曜日

お金を貯める方法を、伝授する郡山さん




 『山田君、お金を貯めるには、使わないことだよ。』


 軽トラックの運転をしていると、助手席で郡山さんが私に言いました。その声には、可笑しな確信を込めた気持ちがありました。確かにその通りだと思いました。その通り何だけど、ボンヤリと違う思惑が頭の中に渦巻きます。生活する為には、どうしても出費をします。銭湯代とか食費とか、いつまでも、同じ服ばかりも着ていられません。そんな事で桧山さんの可笑しな確信を込めた助言も、私には効果があるとは思えない言葉として、右から左に耳を通り抜けてしまいました。季節は夏から秋に傾き始めた季節です。天気の良い、いやになるような暑い日でした。


 郡山さんは酒屋さんの御主人です。私は、自給580円のアルバイトで働いていました。ノンビリと生活している私には、稲妻のような閃きがないと確信を持つ事が出来ません。若い私には、漠然とした将来への不安があります。生活の為の職業を見つけなければなりません。一生を掛けても悔いの無いような職業です。ですが、根性が無いのか、自分からこうするんだといったものを主張することが出来ずにいます。やはり、外からの力により、反応しています。ここで、アルバイトをしているのも、友人から話を聞いて働き始めたのです。


 人は自分から、進んで行動する事が出来るのでしょうか。自分で目標を決めて、目標に向かって進む事が。人に笑われることを畏れて何も出来ずにいるのでしょうか。やればいいのに。そう思います。皿や茶碗を洗う事と同じだと思います。なんでも。日本国政府の問題先送りも、出来ずにいるのではなく、やってないだけだと思います。


 菅直人首相を批判するニュースが良く流れます。場当たり的だとか、計画性がないとか、深く考えていないとかです。まあ、そうなのかもしれませんが、いくつか実行したことがあります。前から言われていた、日本にハブ空港がないと。羽田空港に国際線を入れて、ハブ空港にしました。太平洋戦争の激戦地で戦った日本兵の遺骨収集を実施しました。それが、政治的なパフォーマンスでも実施されたことには変わりはありません。


 おてんとうさまに、そむいていない動機なら、素晴らしいと思います。


 

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