2011年5月9日月曜日

歴史は繰り返されるを目にして何を思う

 『だからよぉ。あいつによぉ・・・・。』


 何やら目の前で物騒な話をしてる男がいます。片目が不自由な只者ではない男が座って相手に話しています。左手の小指がありません。半そでシャツから出ている左腕の肘から手首部分には、焼けだ垂れた大きな四角の火傷があります。夏のある日、渋谷から横浜方面に走る東横線の乗客でした。


 『村木のやつ、良く抜けられたなぁ。』


 高校生の時、いつも集まる家がありました。そこに、中学卒業して就職した同級生が来たことがありました。話しを聞いているとヤクザに成ったらしいのです。そして、一緒にヤクサになった村木の事を話しました。静かな口調です。私達は、黙って聞いてました。


 『最初は顔パスなんだよ。映画館とか飲み屋でも。ある日めちゃくちゃに殴られるんだ。バットで。』


 村木は、シンナー遊びをして2階から落ちたときに片目が見えなくなったそうです。左手の小指がありません。左の肘から手首に掛けて、大きな四角の焼け爛れた火傷がある男です。火傷は刺青を、焼けた火鉢の棒で焼いたのだそうです。


 人間って同じ事をする動物なんだなぁ。歴史は繰り返されるんだなぁ。



 

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