2011年5月25日水曜日

渋谷駅近辺に居る、狩人達と東日本大震災の義捐金

『募金をお願いします。』
『・・・どこに、持ってくの。そのお金?』
『貧しい人達の生活に・・・。』



ここは、忠犬ハチ公がある渋谷駅を背にして、西部デパートを左斜め前に見た、歩行者横断信号機前の横断歩道です。本当に黒山のような大勢の人達に混じって、歩行者信号が青になるのを、人々を後ろに従えるように最前列で、知人と2人で待っていました。すると、背丈の低い小さな若い女性が、私達の前に立ちはだかりました。彼女の腕には白い箱が掴まれています。大勢の人達を前にして、横から歩いてきて、私達を選んで立ち止まったのです。よからぬ目的を果たす為に、私達に近づいてきた小さな女性に、何となく、うろたえ、動揺していました。外見だけが人並みで、無防備で丸腰の私とは違う、私の隣にいる知人は、しっかりした人なのです。目線を背丈の低い彼女に落として、幾つか、質問をしました。よく聞こえない、小さな声で応じる小さな女性でした。そのうちに、信号機が青になり大勢の人達と共に、彼女を後にして歩き出しました。どのような募金で、どのように使われ、この女性がどのような人なのかは分かりません。ただ、彼女の顔の表情には、健全ではない募金だと書かれていました。



1人で渋谷駅の雑踏の中を歩いていました。すると、私に何かを手渡す男の人がいます。無意識に受け取ってしまいました。見ると、緑色の四葉のクローバーが入っている透明な四角形プラスチック製の小さな飾り物です。男の年齢は30代前半でしょうか。歩いて過ぎ去ろうとする私に、並びながら歩いて、声を上げ、お金を請求します。返そうとする私の手から、飾り物を受け取りません。心の中に、うろたえ慌てている自分がいました。どれぐらい、付いてきたでしょう。飾り物と、いくらかの小銭を与えると、消え去りました。そして、今思うと、何故、お金を男に渡してしまったのか、分かりません。多分、大勢の人々の中で、変な注目を浴びるのが、耐えられなかったのだと思います。しかし、こんな事をしてお金を手に入れようとする考えがわかりません。そして、僅かな金額とはいえ、大切なお金を渡してしまう自分もです。今思うと、堂々と冷静に対応するば良かったのに・・・。



『アンケートにご協力お願いします。』



渋谷の街中を歩いていると、ベジュー色のミニスカートを履いて、紺色で白い襟をした制服姿で可愛い若い女性が、アンケート用紙の束を抱えて、黄色の柄をした黒のボールペンを私に手渡します。別段気にする事無く、応じました。でも、歩道の真ん中なので、他の通行人の歩行の邪魔になるのを気にして脇に寄ろうとする私の言葉を無視して、がんとして歩道の真ん中でアンケートを取ろうとする彼女です。なんらかの指示を受け、その行動を取っているようでした。そんな彼女にボールペンを静かに返し、立ち去りました。個人情報を集めて、なにがしかの利用に使うようです。ひょっとしたら、住所にダイレクトメール、営業マンが尋ねてくるようなものかもしれません。



東日本大震災の義捐金が、2ヶ月も経つのに震災者の為に使われていない事をニュースで知りました。募金や義捐金の行方は私達一般の人には知る事が出来ないものです。いつだったか、募金協会が、凄いビルを建設したと週刊誌に書かれていました。必ず一言いいましょう。



『どこに持ってくの。そのお金。』



それら狩人達は、世の中にあなたが居て、あなたの心に隙がある限り、手を変え品を変えて、あなたの前に、いつでも現れるでしょう。お金の流れが、確認できるようになったら協力しましょう。困った人達に救いの手を差し伸べましょう。あなたも、そう思いませんか。

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