2020年6月8日月曜日

昔の店



 随分違うとは思うけど、昔は、日本もこんな感じのお店が普通にあってそこかしこで見ていたけどねえ。私が東京に出てきた時は八百屋でも魚やでも、店先で店の御主人とか定員が威勢のいい呼び声を掛けていた。山手通りにさ。

 『さあ、ごりようごりよう、いらっしゃあ~い!!、さあさあ!!』

 、ってさあ。今は違うね。全然違うよ。話しもしないし、話し掛けると怖がられちゃうよ。ある八百屋にこんな店員がいたなあ。たまたまなんだろうかなあ。まあ、時代の流れを感じさせるね。

私: 『ねえ、お姉さん!、このたくわん、ぬかずけなの?』
店員:『・・・・。』
私: 『ねえ、ねえ、お姉さん!、これ?、ぬかずけ?』
店員:『・・・・。』
私: 『・・・・。』

 たまたまなのかなあ~。小さな間口の小さなスーパーにこんな店員もいたなあ。

私:  『ねえ、このグレープ・フルーツは何処の産地なの?』
店員: 『・・・・。』
私:  『おにいさん!、このグレープ・フルーツはどこの産地?』
店員: 『・・・・。』
他の客:『おいおい!!、客がものを尋ねているんだよおお!!』
店員: 『・・・・。』
私:  『・・・・。』
他の客:『・・・・。』

 まあ、管理されちゃうとそうなってしまうんだろうなあ。徹底的に社会が管理されてしまった結果現れている末端の人々の姿のような気がしないでもない。もちろん極少数なんだろうけどさ。まあ、管理されてしまうと、本人達は、何がいいのかが分からない。どうとでもなれ~、って感じなのかなあ~。無意識に考えるのを放棄してしまうんだろう。虎やライオンが折の中で子供を産んでも育児を放棄しまうようにさ。シ~ン、っとしちゃってさあ。まあ、良し悪しは別として、そんな社会で暮らし生きていかなければならないのは間違いない。そして、そんな声のない静かな日本の社会の中にこんなフレーズの無機質な音声だけが響き渡っているようだ。いまは崩壊してしまった当時の旧ソビエト連邦のような気がしないでもないなあ。それはさ。

 『世界中の人達から愛される日本って素敵だと思いませんか?』

 令和2年6月8日(月)曇り 25℃ 午後12:55 世田谷区より。

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