2020年6月11日木曜日

やればいいんだよねえ


 そんな難しい話しじゃないんじゃないかなあ。以前、小田急線経堂駅から歩いて5~6分の狭い通りにある小さなせっせこましい定食屋さんで夕食を食べようと店に入って、店に備え付けのテレビを見ながら注文した定食を食べていた。季節は11月の終わり、寒い季節だね。時間は陽が落ちて暗い午後7時ぐらいの時間だ。テレビ画面の中には、小説家の開高健が先輩の小説家と蕎麦屋のテーブルを挟んでで話しこんでいる場面が映しだされていた。テレビ番組は、某公共放送局NHKが収録した番組だった。男のナレーターが、”思わぬ人生相談の場面に遭遇してしまいました。”、っと発音の綺麗な標準語の言葉で話して語っていた。二人の小説家はこんな事をテレビ画面の中で話していた。

 開高健:『先輩の時代は戦後の事もあって色々とやる気が出たでしょう。』
 先輩小説家:『やればいいんだよ。』
 開高健:『やる気が出ないんですよお。』
 先輩小説家:『だから、やればいいんだよお。』
 開高健:『でも、やる気が出ないんですよお。』
 先輩小説家:『だから、やればいいんだよお。』
 開高健:『でもですねえ、やる気が出ないんですよお。』
 先輩小説家:『だから、やればいいんだよお。』
 開高健:『やる気が出ないんですよお。』

 そんな事をいつまでもいつまでもふたりして顔を突き合わせて同じ事を言っていた。そんな似たような事をゴットハンドと言われた空手の大山倍達も漫画の中で言っていたよ。子供の頃、空手とは違うんだけど、しゃくりきと呼ばれる拳法家にしゃくりきを教えてくれとせがんだそうだ。すると、しゃくりきの拳法家は、大山倍達に、あの木の枝を足で蹴ってみろ、っと言ったそうだ。それは、大きな木の枝でとても蹴れそうもない高い場所に生えている枝だ。だけど、大山倍達は、言われたと通りに、飛び蹴りをしたそうだ。そして、当然、木の枝には届かなかった。すると、しゃくりきの拳法家は声を出して、大山倍達に言ったそうだ。

 『そうだ!、やる事が大切なんだ!』

 そして、大体の人達がやらないよ。ぐだまいてさ。否定的な事ばかりを聞かされて、そのインプットから否定的な事をアウトプットして、それに終始している。そして、大体が何を言っているのか分からない。本当にくだらない。そして、それさえも分かっていないようだ。申し訳ないけど笑ってしまう。わっはははは。でも、日本と呼ぶ国も、また、やる事が出来ないんだ。首輪を付けられて紐で結ばれちゃっていてさ。首輪に英文字で、”ポッチ”、と名前が刻まれている。もし、日本と呼ぶ国を普通の国にしようとしたり、国が稼いだ収入に見合った豊かな国にしようとすれば、ぶんなぐられたり、床に転がされたりしてさ。不審死の死体としてさ。

 やればいいんだ。今、それを。

 令和2年6月11日(木)曇り 27℃ 午後13:22 世田谷区より。

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