2009年3月14日土曜日

若い時




 『若い時はすぐ出来たのに。』

 隣のレジの女性に言い訳がましく私の買い物を清算している女性が言いました。最近家庭から復帰して、久しぶりに職場で働きだしたようです。赤い林檎の値札を見ようと、くるくる両手で林檎を回すのです。それも、忙しくです。あまりに林檎を何回も何回も回すので、ちょっと驚きました。何故、そんなに慌てて赤い林檎を両手で回さなきゃいけないのかと。表と裏を見れば良いだけなのにと、思いました。そこは、東急東横線の綱島駅の改札口を出てすぐ目の前にあるスーパのレジの前です。


『どこの国の方ですか?』 私。
『パキスタンです。』 浅黒い笑顔で答えるパキスタンの女性。

 たぶん奥さんでしょう。中目黒のセブンイレブンのレジで働いていました。落ち着いています。良くこの店に買い物に来ました。ある時は10人位の客が彼女のレジに列をなして並んでいました。でも、彼女全然平気です。マイペースです。実に落ち着いています。昔の話ですけど。

 必死に生活を支えていく為に赤い林檎をクルクルと回す、レジの日本人女性。分かるような気がします。何とか自分が有能であると自分自身を納得させたいのです。人がどう言おうと、見ようと自分が自分をそのように見ればいいと思います。

 落ち着きましょう。自分自身の為に。人は落ち着いた人に関心するものです。あなたもそうでしょ。落ち着いた人に敬意を払いますよね。慌てている代表の人を見たことありませんもの。生活も落ち着いていると快適です。快適な生活をする為に。




旅行すると決まったとき、訪れる笑顔。

0 件のコメント: