2009年8月26日水曜日

若さが持つ、危険な無知




 『奴のところでお茶を飲んだんだ・・。そしたら、みんな急にううって腹が痛くなったんだ・・。どうしてだと思う?』

 同じ田舎出身の友達である彼が、私の顔を見ながら言いました。そして、じっと私の応えを待っています。彼はとても、男らしい男なのです。身体は小さいのですが、勇気も正義感も持っています。誰からも好かれる彼です。とても、綺麗な目をしています。そんな彼が私の顔を見て、私の答えを待っています。

『さあー、なんで?』

 そう言いながら首をひねっている私に、彼が待ってましたとばかりに言います。言わずに済ませるもんかと言った、雰囲気です。

『1年前に入れたお茶があったんだって。そして、その1年前に入れたお茶を出したんだって。』

『くっく。ははは。』

 私はおかしくなって笑いました。まだ、田舎から東京に出てきて頻繁に田舎の友達に会いに行く事が多かった時期の話です。そして、なんとなく納得しました。いままで母や父に育てられていて、みんな世間や家事の事等、何も知らないのです。食中毒等のような事故にならなくて良かったのが幸いでした。そんな彼らとは、もう何十年と逢っていません。

 若い人を笑えません。いい年をした人達が間違った事をして新聞のニュースに載っています。

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