2009年8月19日水曜日

用賀の養老の滝




『ああ。つぶれたんだ。そっか。そうだよなぁ。』

 いつもの散歩コースを歩いていました。ふっと、いつも見る養老の滝の黒い生地の暖簾が白い生地で出来た、違った店の暖簾になっていました。以前一度ビールを飲みたくて、暖簾をくぐって入ったことがありました。そしてすぐに、黙って何も言わすにドアを開けて出てきてしまいました。なぜかって。事の顛末は以下の通りです。


『お一人ですか?』

 店の若い女性の店員さんが言いました。


『そう。ひとり。』 

 それに、私は応えました。店はそんなに大きくはありません。20人の客が入ったら満員くらいの店です。そして、その日は、チラホラの客しかいません。まあ、ガランガラン状態でした。


『じゃあ。こちらにどうぞ。』

 女性店員がカウンタの椅子を引いて、私の座る場所を選択しました。そして、店の奥に入っていってしまいました。たぶん、お絞りとお冷を、取りに行ったのでしょう。カウンタには誰も座っていませんでした。カウンタはくの字の形をしていて、赤いシートの椅子が並んでいます。彼女が私に勧めた椅子の場所はと言うと、トイレがある場所の真ん前の席でした。考えるまでも無く、店をでました。店が満員で座る場所が無いならわかりますけど。何を考えているのかといぶかりました。何を考えてこんな席を私に勧めたのかと。普通、座る人いないよと。苦笑しました。

 そんな事で店は閉店、彼女も仕事を無くしました。まあ、面白くもない仕事だったのかもしれませんが。


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