2009年8月29日土曜日

まねる人達の行き着くところ?




 『比叡山は天下の仏法にて御座います!』



 口角泡を飛ばし家来である、侍が綺麗に着飾った着物を着て、座りながら殿に申し上げています。随分昔のテレビ番組の内容を思い出しました。豊臣秀吉が活躍する時代劇です。何度も何度もテレビ放送されています。小さい頃から何回見たでしょう。日本人の金字塔のようなテレビ番組になっています。実に上昇志向の人の精神を育て上げるような番組です。太閤記と呼ぶ時代劇ストーリーですね。



 『かまわぬ、焼き払え、打ち殺せ!何が天下の仏法だ。女を抱き、肉を喰らい、そんな坊主はいらぬわぁ!』



 ボスである織田信長が怒鳴り散らします。家来の進言に耳を貸すことなく言い放ちました。そして、戦乱の時代の日本の各地を統一する手始めになりました。



 今、日本の多くの人達はどのような仏法を持って生きているのでしょう。それは、考えを持っていても表現しない、考える事をしない。隣の人を見て隣の人の真似をする。それが、現在の日本人の仏法ではないでしょうか。



 『息子にも会社を辞めさせて、家の手伝いをさせたけど。止めさせなければ良かった。』



 九州は佐賀の彼が近所の人の話をしました。最初はハウスみかん栽培が大変もうかったそうなのです。それで、会社勤めの息子を会社退職させて、家の手伝いをさせ始めたそうです。ですが、近所の農家も真似をしだし供給過剰で、現在全然もうからないのだそうです。そして、現在ハウスみかんの栽培の仕事を辞めたくても色々事情があって辞められないのだそうです。



 そういえば、随分昔に川崎の溝の口にあるスーパーで赤い化粧箱に詰められた小さなハウスみかんを購入した事があります。箱には小さなオレンジ色のハウスみかんが25個ぐらい入ってたと思います。季節は真っ赤な太陽がカンカンと照りつける真夏のある日の事でした。自転車に乗り、川崎側の二子玉川の川沿いを走って、そのハウスみかんを食べました。休日に野球やバーべキュウをしている人達を眺めながら、柔らかい薄皮の小さなみかんを頬張っていました。ほっぺたが落ちるほど美味しい味でした。金額は1,800か、2,800円だったと思います。ビタミンが豊富に入っているようで、実に美味でした。そのハウスみかんはニュージランドで栽培されたものでした。実にニュージーランドの人達の戦略に関心しました。みかんの産地である日本に季節はずれのみかんを輸出する大胆な構想と考えを。



 そうなんです。そのニュージーランドのハウスみかんを佐賀の人達は真似して栽培し始めたのです。そして、隣の農家はまた、真似た人を真似たのです。



 こんな、日本人の隣の人を常に真似ることを思っている人達を止めさせるには、織田信長のような力を持つ位置と、強烈な意志が必要でしょう。



 そして、今度の衆議院の立候補者も隣を真似る事を思っちゃっている人達なんですね。

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