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なにげない日々の暮らしの中で、日本の人々が出逢う細々とした小さな出来事を記述しています。
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2009年8月23日日曜日
自分自身の喪失
『俺はね、言ったんだよ。なんで、おまえ金もないのにここに入ってきたんだよ。ってね。そしたら、あの野郎言うんだよね。わからねぇ。って。』
彼が、口をすっぱくしてまくしたてるように、私達に話しをします。ここは、目黒にあるホテルのロビーです。色々なお客さんがやってきます。そして、昨日も男が一人部屋に入ってきて泊まったのです。それが、お金を持っていなかったのです。部屋でシンナーを吸っていたそうです。なんともへんてこな話ですが、実に現実的です。
多分、彼の人生は子供時代に愛情を持って育てられなかったのでしょう。両親に殴られながら育ったのかもしれません。小さな子供が、両親から乱暴に育てられると自分自身を喪失してしまいます。もちろん、自分を喪失してしまったら、目標を持つ事も出来ません。なんとか自分を探す道を探さなくてなならないのです。そして、昨日は自分のした事も分からずに、ここに来てしまったのです。自分が何をやっているのか分からずにいるのがこの男です。
安易に私達は、金も無くホテルに泊まり、シンナーを吸っていた彼を責めることできるでしょうか。何故なら、本当に私達は自分自身を分かってるのでしょうか? しかしながら、分かっていることも少しあります。人の本性は似たり寄ったりだと言う事です。つまり、彼も私達も人としての本性は同じだと言う事です。たとえば、民主党が分かっているような事を言っています。国民の生活が第一と政治ポスターを街中に貼っています。そして、現在の政局は民主党が有利との世評です。しかし、北朝鮮の現在捕らわれている日本人の生活は、どうなんでしょう。この辺を私達は分かっているのしょうか。
誰からも必要とされず、誰からも愛されていない人達もいますね。
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