2011年4月23日土曜日

誰の事を云ってるんだろ。




 『誰の事だろうね。』
 『ほんと、誰の事を云ってるんだろね。』



 アメリカのツインタワー等を目標にした同時多発テロ事件が起こった時期の話です。だから今から、10年位前の事の話です。西暦だと2001年、和暦だと、平成13年です。私と仕事仲間2人で立ち話をしていました。そこは、東京は田町にある国の重要機関の仕事を請け負っているビルの中です。グレーのデスクが並んでいる大きな部屋を出て昼食に向かう途中の事です。日本の経済紙の記事のひとつに、ある年代の年収の金額が書かれていました。その記事の内容について、2人で不思議と、ちょっとした驚きを表現しながら言葉を交わしたのです。



 会社は違いますが、同じ職場で働いている私達です。彼は私より年上で56歳です。私は46歳でした。彼の会社は日本でも、指折り数える事の出来る会社です。普通の人であれば、誰もが聞いたことのある社名です。そんな会社の社員である彼が、勤続10年の記念にもらった高価そうな、腕時計をした左手首に絡まる長めの腕時計のベルトを右手で触りながら云います。



 『なんだろうね。一体。』



 何かが違うのは、わかるのですが、何故違っているのかが分からないと云った感じです。勝手に自己解釈で記事を書いているのでしょうか。随分昔ですが、新聞は嘘を書くと、当時の首相が云った事があります。そして、テレビの画面には、新聞記者が、その発言に怒って、新聞記者の席には誰も座っていない椅子だけが映し出されました。私の高校時代の野球の監督をしていた先生も、同じような言った事があります。



『凄いね、先生。今朝の新聞を見ましたよ。』



 生徒の1人が、大きな声で朝の新聞の記事を読んできたことを先生に嬉しそうに云いました。夏の甲子園を目指す高校野球の記事を云っているのです。



 『俺のところには、新聞記者は来てないんだよ。そんな事云った覚えも無いんだよ。電話もないし。』



 そう、先生は生徒の問いに、面白可笑しそうな、不思議な顔を傾けて云いました。



 その当時の私は、新聞会社の実態や社会の仕組みを知らないので、何を言っているのか分かりませんでした。現在、東日本大震災が起こり、震災者を救うべく日本国政府は大変な努力をしていると思っています。ですが、地域町村の実態は日本国政府に援助を求めても、救援物資が届かずに苦しんだ末に、インターネットに動画を流して世界中に援助を求めています。



 どうなっているんでしょ。日本国政府、地域管轄機関、報道機関が何をしているのか分かりません。勝手な解釈で、自己満足している感じです。日本全体が誰にも責任を問えない状態なのでしょうか。国の防衛はアメリカにたより、子供の世話は、子供手当を当てにする・・・、ですが、民主党が子供手当を当てにして選挙戦をしているのです。子供なんて関係ないよ、選挙の為のラベルだよ、と。まさに、子供、国民等関係ない、無縁社会のような雰囲気です。



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