2011年4月13日水曜日

日本人の第一歩




『7時37分終了となっています。』



 インターネットの動画ニュースで厚生労働省の記者会見を見ました。沢山のマイクの前で眼鏡をかけた若い男性が、静かにはっきりとした声で言いました。なにやら、脳死を判定された15歳の男の子が、心臓や肝臓等の臓器を、何人かの患者に提供することになったのです。本人の意思とは関係なく家族の承諾で決まったのです。後には、脳死判定に対する第一歩だと、新たなスタートだと思えるような言葉を、マイクに向かって言いました。



 最近ですが、東京は港区で若い海外のお母さんと小さな娘さんの会話を耳にしました。お母さんは、金髪で感じの良い雰囲気を持っていました。娘さんは小学校1年生ぐらいでしょうか? 頭髪はやはり金髪ですが、金色というよりも白っぽい感じの金髪でした。二人の会話は、お母さんが説明し、娘が軽くあいずちの声を出すような感じでした。時折、娘の質問にお母さんが詳しく説明するような感じです。



『○×△、なんとかなんとか。』
『フンフン。』



 親子の関係、会話が、よく取れています。そんな感じです。



 そんな海外のお母さんと娘を見た日からどれぐらの日が過ぎたでしょう。東京は世田谷区にある世田谷通りを車で走っていました。娘を抱きかかえた日本のお母さんを見ました。なにやら急いでいるらしいのです。胸に抱きかかえられた子供はいくつぐらいでしょう。小学生1年ぐらいでしょうか? 泣いています。声をあげて。そんな子供の顔を、お母さんが何度も平手でおもいっきり叩いています。泣き止まない子に怒りを爆発させています。お母さんと目が合いました。そうなんですね。日本では、子供は自分のものだと言う様な意識が大半なのです。関係ないだろ、あんたと家の子とは、といった感じの目です。



 『ギャー。ビエー。』



 脳死の子を面倒見ることはなかなか出来ないでしょう。難しいと思います。経済的にも肉体的にも。心の面でも難しいと思います。ちょっと前に政治家の方が言っていることです。『命を大切にする政治。』、『最小不幸社会。』等。なんか、なにやら心が納得することが出来ない社会になりそうです。日本の社会は・・・・。怖い感じがします。自分の子になにしようと関係ないだろ、っとの日本の両親の考えもそうですが、そんな両親から育てられた人々が運営する閉ざされた機関からの突然の声明です。



 この東京でも、東海沖大地震の余震が昨日今日と続いています。動画ニュースサイトから見る政治家の方の顔を見ると一段落したような表情です。服装も防災服から、いつもの背広姿に変わりました。でも、被災地、また日本は大変そうです。大丈夫なのでしょうか? 大丈夫では無いと思います。日本の国民の一人ひとりが考え行動するまでは。右向け右で、右を向いてしまっては、駄目だと思います。よく世の中を見渡しましょう。


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