2011年4月29日金曜日

堀江貴文さんの2年6ヶ月の実刑と東日本大震災復興




 『でも、厚生労働省の村木局長は100日間以上、無実の罪で逮捕拘留されたんでしょう?』



 インターネット動画の中で堀江貴文さんが、元検察官のゲストに言いました。元検察官二人は、若干強張ったような笑顔で、それなりの返答をして話合いに応じていました。テレビ番組の内容としては、大変面白いシナリオです。危険な感じの検察庁という雰囲気です。そんな中で、元検察官二人を違う面から見た発言がありました。番組はビートたけしのTVタックルです。



 『お二人の話を聞いていると、プライドが邪魔しているんじゃないですか?』



 事実はどうなのか、私達一般庶民には分かりません。新聞、雑誌で書かれている事を読んでも、もうひとつピンときません。それは、遠いパレスチナの地で争っているユダヤ人とパレスチナ人の事のように思えます。パレスチナの争いは、けして生半可なものではないのは承知してはいますが、どうしても遠い地の果てのことのように思えてしまいます。しかし、検察庁もパレスチナも私達がいる同じ世の中にあります。その火の子は、いつ私達に降りかかってくるか分かりません。もちろん、直接ではなく、間接的に降りかかってくるでしょう。警察官の女子大生暴行事件、車が電柱や民家に、正面衝突を起すまでする追跡行為や、石油資源、国際情勢といった違う姿になって現れてくるでしょう。



 昔、東京原宿にテレビカメラが、何台も備え付けられました。そこに、金髪に染めた髪を振り乱してロックバンドでしょうか? 若い男の人達がエレキギターを掻き鳴らして、歌い始めました。その歌の文句はこんなのです。



 『天皇陛下を打ち倒せ。天皇制を打ち壊せ。・・・。』



 アッという間に、大勢の警察官に取り押さえられて、どこかに連れ去られていきました。なんだったのでしょうか? あれは? あっという間のニュースでした。リクルート事件と言うのもありました。テレビ画面に、東京大手町の灰色のアスファルトの上を急ぎ足で歩いているスーツ姿の会社員を呼び止めて、インタビューアーがマイクを突き出して、リクルートの江副さんが逮捕されたことを伝えました。すると、その会社員はびっくりした顔をして応えました。



 『え! どうして。』



 これも良く分かりません。たくさんの政治家の方と関係しているらしいのですが。栃木の渡辺議員はテレビ画面でいいました。



 『法律違反じゃねえぺなぁ。なんでだぁ。』



 そんな事で一般庶民には、何を信じていいのか分かりかねます。確かに、パレスチナの地で十字架にかけられ、脇腹に槍をさされても、自分は神の子であると言うのなら多くの人が信じるでしょう。また、信じないにしても、その大胆不敵を超えている人間の姿勢に畏れ敬れるでしょう。



 今、東日本は地震、津波、原発事故で、なにもかも、破壊されてしまいました。家も仕事も家族も失くしてしまった人達がいます。また、放射能の影響を受けた農作物の出荷停止で、収入を絶たれた人達は何を頼ればいいのでしょう。さらに、前途には放射能という目に見えない驚異が、待ち受けています。こんな中で何を信じて、復興していけばいいのでしょう。自然が与えた試練と呼ぶには、あまりにも言葉にして表現できないものがあります。堀江さんの2年6ヶ月の刑務所生活と、震災地の復興生活も大きな力によるものですけど、大変な違いです。



 そんな事を思いながら、チラっと頭の片隅で、昔一緒に働いたことのある三鷹市久我山にある通信機メーカ社員の声が聞こえます。



 『これ見ると、がんばれるんだ。なにおぉって。』



 彼の灰色のスチール机の上に、パソコンやキーボードと並んで、生まれて間もない女の子の赤ちゃんの無邪気に笑っている写真がありました。写真を見たとき、なるほどなぁ、と納得しました。その女の子の赤ちゃんの笑顔に思わず、笑顔になりました。彼には、信じるられる家族がいたのです。



 菅直人首相が十字架に張り付けになって、脇腹に槍をさされても駄目だろうな~。誰も信じないよなあ。やっぱり、自分を信じるにせよ、しないにせよ自分でやるしかないんだね。そして、何年か過ぎたら、いうんだよね、多分。



 『すごかったね。あれは~。あの復興生活は。ほ~んとまいったよ。信じられないよ。』

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