2011年7月12日火曜日

客の注文した、ワイングラスに入れたロゼワインに指を入れ、かき混ぜるレストランチーフと、多くの人々の問題


 『ロゼワインを、お願いします。』



 体の小さな、小太りで赤い口紅を付けたホールマネージャーの女性が厨房の脇の通路に歩いて入って、大きな声で客の注文を言いました。すると、白いワイシャツに黒い蝶ネクタイを締め、黒ズボンに白い前掛けをした料理人のチーフが、赤いロゼワインが入った、ワイングラスを左手に持ち、右手の人差し指をワイングラスに入れて掻き混ぜています。そして、その人差し指を口の中に入れて、その後にまた、ワイングラスに入れて掻き混ぜました。



 こんな安いチェーン店レストランでワインをグラスで注文する客を、生意気だと思っているのです。かっこつけるな、と言いたいのです。そんな時代であり、日本人は日本酒を飲むのが普通であり、ちょっとした事でも異端児される時代背景でした。また、半製品から作る料理で、自分の仕事に敬意を持って接する事が出来ないのだと思います。そんなレストランなので、たくさんあった店舗は現在は店を見ることがなくなりました。



 そんな、ワイングラスを料理人のチーフから黙って受け取り、ホールに向かって歩いていくマネージャーです。女性のマネージャーは、黙って、そのワイングラスを、注文した客のテーブルの上に置いたはずです。その客が、どのような顔をして、そのワインを飲んだのかは見ていません。



 人は、そのような事をする生き物なのです。そのような事をしないようにする事を強制する事よりも、出来ないようにするべきです。爪楊枝が一本一本紙袋に入っているのを、飲食店で見ます。多分、そのような行為をする人達を、考慮して考え、作り出されたのだと思います。日本人に限りません。人が争いを止め、平和に豊かに、愉快に、快適に生活するように考えて、物事を作り出すべきです。



 日本の不景気、震災復興に於いて、日本政府が何も出来ずにいるのは、そのような出来ないように成っているのです。速やかに景気回復、復興を出来るようにするべきなのです。そして、それが、出来ない人達なのです。じゃあ、如何したら良いというと、人頼みではなく、震災者、景気に喘いでいる本人が、自分ですることなのです。自分の心のドアを叩き、求めよ、です。



 『どうしたら良いんだろう。どのように考えたら良いんだ。今、何が出来る。そうだ、今、行動しよう。』



 云うは安し、行うは難し。大変ですよね。

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