2011年7月16日土曜日

横浜線のホームで、今にも私に飛び掛り、悪さをするような顔をした女の考え


 凄い形相で私を睨みつける女がいます。背丈は低く、ちょっと小太りで、年の頃は若くなく、老人でもありません。服装は、どちらかと云うと、地味な感じで、風景に溶け込んでいる服装です。私から、目を離しません。何かを狙っているようです。私の目の端に、彼女の姿があります。よくいます。このような女の人に限らず、男でも話をしていると、ごくごく、たま~に見かけたような気がします。そして、その人は、なんか、女性的な感じの男の人ですね。なんでしょうかね。なんというものか分かりませんが、床屋さんの動くぐるぐる回る赤、白、青の置物と同じ感覚で目がいくのでしょうか。話をしている人達に。



 ここは、横浜線のホームです。会社の二人と3人で仕事の打ち合わせで取引先に行った帰りでした。仕事の緊張が解け、リラックスした雰囲気で、どうでも良い話を笑いながらしていました。電車を待ちながら、立ち話をしているのです。ホームには、通勤の時間ではないのですが、結構な利用者が、私達と同じく電車を待っています。しかし、話をしている人達は、私達だけです。どれぐらいの時間、このホームで電車を待ったでしょうか? 結構な時間、ホームに立ってくだらない話をしていました。その間、彼女は一時も、私から目をそらすことをしてなかったとおもいます。なんか、私達の話に窮屈な感じを与えたいようなのです。日本の経済が不調で、IT不況と呼ばれていた時代の頃の話です。秋の日の良く晴れた、涼やかな午後の事でした。



 電車が来ました。3人で、他の乗客に混じって、開いた電車の入り口から乗り込みました。すると、女がスッと私の前から邪魔をするように乗り込みました。そして、それで終わりでした。電車の中でも、私達は立ち話をしていました。女の姿は、見えず、どこかに隠れて消えてしまいました。



 いいじゃないの。立ち話ぐらいと思うのです。昔、ウオークマンと呼ぶ携帯ステレオが、人々の話題になった事があります。電車から発生する轟音の中で聞くと、耳障りな音楽の騒音になるとのことでした。人のしている事が気になるのが人なのです。多分、地獄のような酷い所に、いっても、そのような事を気にしているでしょう。そして、それが人間なのです。私達も、形をかえて、同じような事をしているのです。気が付かないだけで。こんな、俳句があります。



 『秋ふかし、となりはなにをする人ぞ。』



 いいじゃないの。適度に隣りの人を気にして、快適に、裕福で、幸せに暮らしましょう。毎日を。


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