2009年9月19日土曜日

FXセミナーの補習




 『あなたは、基本が分かっていない。あなたには、個別指導します。』

 何やら体格の大きな人が席から立ち上がり、大きな声で私に向かって言います。ここは、兜町にある雑居ビルです。20名ぐらいの男女の人が椅子に座って、静かに一人の女性の説明を聞いています。そこで、彼女が何か質問がありますか、と問いかけたので、色々な疑問を声に出してみました。そして、その疑問にはなかなか即答できないようなので、その体格の大きな人が席から立ち上がったのです。そして、私の疑問は解消されないまま、次の飲み会に移行してしまいました。お酒の席の親睦会で、私の疑問を解消してくださいとの事なのです。

 『寝ちゃうんですよ。1時間足でポジションを取ったら、もう。』

 ビールジョッキやウーロン茶の入ったグラスや、酒の肴である、刺身の盛り合わせ、イカの焼き物、サラダ、鳥のから揚げ等がテーブルの上に所狭しと、沢山置いてあります。そんなテーブルを挟んで1期生である人が私に、教えを説いています。お酒が入った口からでる言葉には説得力があまりないですね。為替証拠金取引のセミナーを受講しているのです。そして、その補習を今日受けに来たのです。でも、日本人特有の会話のパターンから抜け出すことが出来ません。いつもの事ですが、部分部分で話が終わります。

 まあ、セミナーを開催しているこの会社も慣れていないのです。聴衆と会話をする事にですね。そして、空気が悪くなる事を想定して蓋をしようとしたのでしょう。私も、大勢の前で話すことには慣れていません。とりあえず、このまま終わってしまっては、高いお金を出した意味と、ここに来た意味がないのでなんとか納得するような成果を得たいと思っています。ですが、皆さん引いています。私を、ちょっと異端児のような目で見ています。

 そうなんですよね。自分の利益より和を乱す人に距離を置くことを自然にするのが日本の人のやり方です。それは、今後も当分変わらないでしょう。人を理解する事が出来ない、日本の人です。自分と違う背景や考えを受け入れる事が出来ないのですね。答えを用意して上げないと、会話が出来ない人が日本の人なのです。

 ここに来た人達が儲かっているかどうか、間接的に尋ねました。多くの方が儲かっていないようです。私の前にいる地方から来た男性はちょっと儲かっているとの事で、これから仕事とは別にして専門にやろうとしているといいました。フィボナッチなる言葉も口から出ていましたね。

 そして、けして私には個別指導等というものはしないでしょう。それが、彼らのやり方です。それが、実力のない者のやり方なのです。ぶっつけ本番で、何かあると、急いで話を止めて違う方向に行こうとします。それは、考えをもてない、会話をする事の出来ない者のする違った解釈です。そして彼等は、会話の次に姿を現すだろう事実を手にした交渉と名の付けられた者を見ることは決して無いでしょう。

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