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なにげない日々の暮らしの中で、日本の人々が出逢う細々とした小さな出来事を記述しています。
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2009年4月2日木曜日
佐賀から来たと言っていた陶器屋さん
『佐賀から来たの。』
そこは川崎駅の地下にある広場である。広場にはエスカレータで下りていきます。たくさんの出店が中央に寄せ合っています。その女性は、何やら鋭く周りに目を配りました。そして、はっきりとそう言いました。佐賀と言えば、陶器で有名だよなあ、と私は思いました。しばらく、その女性が勧める陶器や茶碗を見ていました。
『さっきのお客さんなんか、『あら、安いわね。』って言って2つ買ってたわよ。それと、模様にも意味があるのよ。かぶの絵柄が書いてある茶碗は株が上がるってことなのよ。』
その女性が勧める茶碗を見ると、どう見ても良くないものである。どうも、頭の悪い人が作ったと思えるような品物なのである。それを、しきりに私に売りたがるのです。ひとつ3,500円だと言います。
『いいですよ。私はこっちの500円の茶碗で。』
そういいながら、綺麗な絵柄の安価な茶碗を購入した。そんな日から、どれぐらいの月日が流れたでしょう。そんな事を思い出しもしませんでした。そして、近所のスーパーで買い物をしていたときです。目の端に見たことのあるような赤い花柄の模様の花瓶が入りました。そして、いたのです。佐賀から来たと言っていた女性が、そこに。
このスーパーには、この陶器屋さんは昔から店を開いています。川崎にはなんらかの事情でお店の物を持っていったのでしょう。 あぶなく引っかかるところでした。
この女性に限らないですよね。ところ変われば品変わると言います。人も一緒だと言ったら乱暴でしょうか。でも、場所や事情によって自分に嘘をつきたくないなあと思います。自分の行動への動機が弱くなると思います。快適な生活をする為に動機を明確にしたいと思います。そして、どこに居ても変わらない人がいます。自分自身でいられる人です。その人はキラキラ輝いて見えます。純金が輝くようにです。本当に不思議です。ダイヤモンドのように。
正直になりましょう。自分自身に。どのような人間なのかと。自分は。おてんとうさまは見ています。本当にね。
家具は生活の一部ですね。
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