2013年9月30日月曜日

 世田谷区の歯科医と、日本政府のアベノミックスと日本人



『会計ですけど、75、000円を今日支払っていただきます。』


 『・・・困ったなあ~、最初に聞いて置けばよかったですね。・・・分割でもいいですか?』



 ここは、小田急線の経堂駅前にある歯科医です。奥歯に小さな虫歯が出来て、治療をしてもらいに来たのです。とにかく虫歯の進行を防ぎたいの思いで、半信半疑でなんとかなるだろうと、この歯科医に来たのです。



 歯科衛生士という小さな女性が私の口の中を見て、歯の掃除から始めました。院内は新しく内装をしたばかりらしく、清潔で明るい感じです。歯科衛生士の歯の掃除も、問題なく丁寧にしています。いろいろとちょっとした歯の話題で、話をしました。どれぐらい歯科医にかかっていないかとか、歯ブラシを使った歯の磨き方とか、些細なはなしです。



 白いマスクをした白髪の男の先生が治療室に入ってきました。挨拶もなく、私の口の中を眺めたかとおもうと、いきなり奥歯を削り始めました。ガリガリキュンキュンと、有無を言わせないで。歯科衛生士の小さな女性が細かい事を手伝っています。どれぐらいの時間が経ったでしょう。壁にかかっている黒い縁を持つ、丸い壁時計を見ると2時間30分が経っています。先生が小さなプラスチックの容器に入った赤インキのようなものを指して、虫歯の部分を削りましたと云います。そして、治療室からでていきました。



 『歯を見たいんですけど。』



 歯科衛生士の小さな女性が丸い手鏡を私に手渡します。治療椅子の上に体を横たえたまま、カガミを覗きました。奥歯の半分が削られています。相当けずられました。奥歯の上が全部無くなって、中も大きく穴を開けられました。なんとなく、ショックを受け、がっかりしています。私の考えも聞かずに、いきなり歯を削られたこともそうですが、個人的な人を無視した治療にプライドのようなものを傷つけられたのです。話をしない、犬や牛のように扱われてしまったのです。とても、失望してしまいました。今は21世紀です。



 説明があっても良かったと思うというよりも、当たり前だと思うのです。歯科先生が治療前に歯の状態と、治療する方法を説明するのが常識だと思うのです。どうゆうわけか、世の中には、話しができない人はいます。でも、どうなんでしょう、人の歯を治療する人が話が出来ないのでは困ります、



 歯科先生が治療室を出ると、治療椅子を起こして、削った奥歯に被せる素材を選ぶように歯科衛生士の小さな女性が治療椅子の脇にある机の上にA4サイズの用紙を私に見せます。紙には75、0000円、100,000円の金額が手書きで書かれていてe maxインナー、金のふたつの素材名が書かれています。



 『保険内で治療できないのですか?』


 『保険内で治療することもできますよ。パラジュームをつかって。』


 『ちょっと考えさして下さい。』



 歯科衛生士の彼女が廊下で立ち聞きしていた、先生のところに行って話をしています。



 『先生、ちょっと考えたいそうです。』



 歯科衛生士の彼女が治療室に入ってきたので、素材の説明を聞きました。金とe maxインナーがどう違うかを。もうじたばたしてもしょうがないと、おもったのか自分でも分かりません。私はいいました。



 『じゃ~、e maxインナーを使ってください。』



 先生が治療室に入ってきました。歯の型をとり始めました。歯の型を取り終わると、治療室からでていきました。歯科衛生士の女性が、歯ブラシを次回持ってきてくださいといいます。治療室を出て、受付にいきました。そして、いきなり、75,000円の請求をされたのでびっくりしてしまったのです。


 奥の方から、歯科医院の先生が治療室から出てきていいました。



 『分割でいいですよ。2回ぐらいの。』



 これが、現代の日本の人達なのだ。自分の都合しか考えられないのだ。相手の都合もあるのに、何故それがわからないのか? 急に高額の金額を請求されて、はいそうですかと、支払う人はいないとおもうのだけど。それも初診で。どれぐらいの時間がっかりと、うなだれていたでしょう。



 そして、しっかりしないと駄目だと自分自身に言い聞かせました。すきがあったのだと、自分自身に。しょうがない、これから気をつけて、もう奥歯の一本や二本で、うなだれるなと、些細な事だと自分に納得させました。



 日本国政府のアベノミックスに期待するのはいいけど、しっかりと自分の生活は自分で守りましょう。しっかりするんだと。消費税の増税が終わったら、次に何かが来るはずなんだと。私達は家畜じゃないよ。




0 件のコメント: