2013年9月16日月曜日

 日本人を覆おうとする、物言わぬ重苦しい空気、無言の圧力



 『これマックなんですよ。だからちょっとウインドウとは、表示が違うんですね。』



 若い営業マンと話していました。ひょんな事から、彼と知り合い、話をするようになりました。彼はアメリカの製品を日本で売る仕事をしているのです。その製品は、商店で買うものではなく、通信販売で入手するものです。


 彼は30代ぐらいの年齢です。背丈は低く、ふっくらとした顔立ちと、体をしています。あまり運動をしないタイプの人間のようです。そんな彼と小田急線の経堂駅近くにある商業雑居ビル2階にある喫茶店で待ち合わせをして、話を聞いていたのです。彼が持っていたタッチパネルの電子ノートに表示されているホームページを二人で眺めていたのです。



 『アメリカの頑固親父が作った製品なんですよ。だから、化学薬品とか体に良くないものは成分として混入していないんですね。』


 『ふ~ん、そうなんだ。』



 私達は、喫茶店のカウンターとの仕切りになっている観葉植物の鉢物を脇にして話していました。喫茶店の中には、私達と同じように会話をしている人達が何人かいました。私達は、喫茶店に入ってきて椅子に座り始めてから、話をしていました。そして、何か少しずつ回りの空気が私達を覆うように迫ってくるのが分かりました。多分会話をしてる人達は、私達が店の空気がわからずに話をしている私達につられて話し始めた人達なのでしょう。



 それは、会話をするものを静かにさせる空気です。会話をしている人達は、少しづつ会話を止めて行きました。そして、黙って店を出て行く男女の2人。会話を止めて静かにしてしまった、年寄り達。私達だけの会話が静かに喫茶店の中で聞こえてきます。



 そんな喫茶店で話している私達の横でゴミ袋を大きく広げる若い男の店員が何も言わず大きな音を立てます。静かな喫茶店では、驚くような音です。



 『バアッーーン!』



 何か、喫茶店でしゃべるなっとの喫茶店の定員の無言の抗議らしいのです。確かに、誰も話してはいません。誰も身動きしていません。喫茶店の中は、夏の暑さを避け、冷房の入っている涼しい喫茶店で過ごそうする人達で一杯です。そんな店の中で、話をしているのは、私達だけなのです。私の話し相手は、私に営業をかねているので静かに話してはいますが、話やめる事は考えていないのです。



 すみずみまで、会話を嫌う日本人の考えが行き渡っているのです。北は北海道から、南は沖縄までね。誰が、そうしたんでしょう。それは、私達日本人一人ひとりなのです。多分日本人は物言わぬ仮面ライダーなのです。話をすると日本人ではなくなってしまうのです。人間らしく、話をする事は日本人には御法度なのかもしれません。



 最近は、AKB48とか訳の分からない女性タレントグループがいます。彼女達が何故売れているのか分かりません。何故なのでしょう。とても、不自然な感じを受けるのですが、何故でしょう。御仕着せのような何か、人にものを考えさせないものです。ソビエトのスターリンや、カンボジアのポルポトの粛清とは、また違った日本の日本人に話をさせない粛清なのです。






0 件のコメント: