2013年9月10日火曜日

 日本人の問題を教えてくれる、渋谷区にあるマンションにいる体の大きな年配の管理人の男の顔



 『じゃ~、今マンションの前にいるんですね。それじゃ~、これからマンションの管理人に電話して空いている部屋を見せてくれるようにいいますよ。御名前を教えて下さい。』


 『えっ! 今見せてくれるの? そう、山田です。宜しくお願いします。』


 『じゃ~、10分位後に、マンションの管理人に名前を言って下さい。宜しくお願いします。』


 『はい、分かりました。宜しくお願いします。』



 ここは、渋谷区の山手通りにあるマンションの前の歩道です。淡島通りと山手通りが交差した坂道にある9階建てのマンションの玄関前です。自転車で渋谷のハローワークに行く途中に、入居者募集の張り紙があったので、張り紙の電話番号に携帯電話で尋ねたのです。平成25年8月30日(金曜日)の天気の良い夏の終わりを少し感じさせる午後の事でした。でも、まだまだ夏の暑さが凄いです。



 『こんにちは、山田です。』


 『はい、山田さんですね。どうぞ。』



 マンションの玄関の中にある小さな管理室から、背が高く太った年配の男性が手に何かを持って出てきました。身長は175cm、体重は70~80kgはあるでしょうか。白いワイシャツにノーネクタイ、灰色のズボンを履いています。黒い靴下にサンダルを足につっかけています。彼の大きな後ろ姿を見ながら、エレベーターに乗りました。そして、彼の顔が不思議な雰囲気を持っている事に、気が付いていました。何か不思議な仮面を付けているような感じなのです。彼と、エレベーターの中で話をしました。会話の内容は、普通の会話です。



 『今、4階にある部屋はリフォーム中なので、9階の部屋を御案内します。』


 『そうですか? ええと、敷金はいくつですか? 礼金とか? 家賃は?』


 『ああ、それは、不動産屋に聞いて下さい。キャンペーンなんかあるみたいですよ。キャンペーン期間中は家賃が安くなるようです。』



 エレベーターが9階に止まりました。彼が部屋のドアを開け、彼が持っていたものが何なのかがわかりました。スリッパだったのです。スリッパを部屋の入り口に丁寧に並べて置きました。私は履いていた運動靴を脱ぎ、スリッパに足を入れました。



 部屋は1kでした。20.16平方メートルだといいます。年配の男性は、部屋の玄関のドアを開けて、外に立っています。短い廊下を一段下げた部屋にはオレンジ色の格子縞のカーペットが敷き詰めてあります。



 『窓をあけていいですか?』


 『ええ、どうぞ。天気が良いと、富士山が見えるんですよ。』


 『へえ~、そうなんですか? でも、ここは窓を開けては寝られませんね。』


 『そうね。騒音がありますからね。』



 彼は、人の良い性格らしく、私の問いに穏やかに親切に応えてくれます。しかし、管理室と呼ぶ、狭く小さな部屋で雑誌かテレビを見ながら、一日過ごしているのです。それで、土色の顔色と仮面のような顔になってしまっているのだと思います。そして、それが仕事だし、しょうがないとは思うのです。生活をする為には、自分の顔がどうなってもしょうがないと思います。



 日本は、変わりません。経済が良くなっても、世界中のお金が日本に来てもです。バブル経済がそれを証明しました。いつも、狭い部屋や小さな家を建てて、日本人は暮らしています。



 オリンピックを招致しましたが、外国の観光客は言うでしょう。日本に観光に行って来たと。そして、本当に日本人は御猿さんといっしょだと。猿の国に言ってきたと。言っちゃ悪いのですが、日本の若い女性なんか、もうお猿さん以下のような子が沢山います。外見ばかりではなく、精神的にです。日本人の食べ物を忘れて、なんか違うものを食べ始めたからでしょう。



 そして、日本人の多くがうすうす気が付いているのです。それが、選挙の投票率に現れているのです。こないだの、横浜市長選挙では現職女性市長が当選しましたが、投票率は29%でした。10人のうつ3人しか投票しなかったのです。7人が諦めているのです。何とかしたいが、どうすることも出来ないのが、今の日本です。



 アベノミックス。アホだよなぁ~。肝心要のものを忘れていますよ。ただ、民主党よりははるかにましだよなぁ~。









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