2012年2月9日木曜日

どこまでも、狭くなる日本人の住まいと、アメリカ人の言い分

『ここは、オートロックが付いて7万円なの。以前は渋谷に住んでいたけど9万円だった。』



  彼女の案内で、東京世田谷区の新代田にある、彼女の住んでいるマンションの外見を見ました。ピンク色の外壁を持つ3階建ての小さなマンションでした。外には、東京ガスのメータが、ビッシリと並んでいます。女性専用のマンションらしいのです。黒いミニスカートから、出ている長い足が、とても格好の良い女性です。


  1DK、あるいは1LDKの部屋が連なっているのだと思います。ただ、お洒落な感じで作られてはいるのでしょう。ですが、外見からは、動物園のサル山のような感じを受けました。住んでいる住人達には、直接云えませんが、人間の感性が耐えうる限界ぎりぎりの狭さだと思います。



  40~60坪ぐらいの土地に建つ古い民家が、ある日突然壊され、その後に、何件もの戸立てが建ちます。なんでしょうか? 何も考えずに、建て、そして需要があるから売る。そんな感じです。  



  以前、若い時に江東区の大島なる場所に住んでいました。会社の寮です。木造モルタルの2階建ての2階に男二人で住んでいました。沖縄生まれの酒飲みの、気の良い年上の男の人といっしょにです。そのアパートの脇には、アパートより高い場所に流れる川がありました。普通、川は民家より低いところにあるばずなのですが、その川は民家より高い場所を流れていました。かまっていられないのです。誰も、川が段々民家より高くなって行くのを。



  『私のマンションは、外国人専用だから、そんなに狭くないよ。でも、ちょっと、もっと広かったらなあ、と思うよ。』  



  ニューメキシコのアルパカーキから来たと言っていたアメリカ人の言葉が、頭の中によみがえりました。背の高い、トレンチコートを着て、アメリカの空軍に居ると云っていた彼。いつか日本人も、気が付く事があるのでしょうか?

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