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なにげない日々の暮らしの中で、日本の人々が出逢う細々とした小さな出来事を記述しています。
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2010年6月28日月曜日
おかあさんの怒りと、泣いてあやまる小さな息子
『何やってんだ、 おまえ! 前もそこで遊んで、巻き込まれて怪我したろ!』
『ええ~ん。ごめんなさい~。』
他を圧倒する怒りの声を発しているお母さんが居ました。仁王のように立ち、目は怒りで釣りあがっています。肌色のワンピースを着ています。御多分に洩れず、お腹が出っ張ったよく肥えたお母さんです。小学2年生ぐらいでしょうか。水色の半そでシャツと白っぽい長ズボンを履いた男の子が、中腰で驚いてお母さんを見ています。そして、泣きながら弱弱しくお母さんに言ったのです。
そこは、東京は世田谷区にあるスーパーの中です。三階建てのスーパーです。地下一階と2階建ての建物です。広々とした洋服売り場の一階に2階とと地下に通じるエスカレータが動いています。男の子は一階のエスカレータのベルトを掴んだり放したりして、遊んでいたのです。
人は生まれたときから、さまざまな争いをしています。そのたびに、争いをおさめなくてはならないか、あるいは、争いから遠ざかって生きています。
その争いに自尊心を賭けていれば、どちらかが辱めを受けなければなりません。衣類を剥ぎ取られ、重い十字架を背負わされ、多くの人達の前でその苦しみを見せなければなりません。更に、わき腹に槍を差し込まれて死なねばなりません。
『神よ、彼らを許したまえ。彼等は、自分のやっていることがわからないのです。』、と。
ちいさな男の子は立派です。おかあさんに、折れて勝ちを譲ったのです。
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