2013年11月15日金曜日

 寂しい声を出して、すがりつくように支払い要求をする電話の向うの歯科医受付の女性



 『それでは、木曜日はどうでしょうか?』


 『木曜日は取引先の会社で働かないといけないんですよ。少し忙しくなったので、仕事が空いてきたときにまた、そちらによります。』



 いままでの猛々しい声や態度が控えめになって、弱弱しい女々しい声で電話の向うで、話しはじめる歯科医受付の女性でした。実は、今週の土曜日に歯の治療をする予約が入っていたのです。ですが、ちょっと考える事があって、予約を取り消して、すこし様子を見ようと思ったのです。



 2ヶ月前に右下の奥歯に小さな穴が空き、虫歯だと分かったのです。歯科医に行こうと考えていたのですが、なかなか行けなくて、楊枝でつついては、段々大きくなる虫歯の穴を気にしていたのです。そして、インターネットで良い歯科医を捜していたのですが、これと云ってなかったのです。



 用事の帰り道に目に入った歯科医のドアを開けて、治療を始めたのです。ですが、何の説明もなくいきなり右下の奥歯をほとんど削り取られてしまいました。そして、削った後に赤インキみたいなものを見せられて、虫歯の部分を削りましたと年老い白髪だらけの太った男の歯科医に言われました。何か違うなぁ~っと思いました。乱暴な感じの治療に、驚きと失望感を持って、一日を過ごしたのを覚えています。本当に、奥歯のほとんどを削る必要があったのだろうか? っと。



 歯科医が治療室から出ると、小柄な女性の歯科衛生士でしょうか、A4サイズの紙を私に見せます。治療としてどのような種類があるかを示したのです。7万円代の治療方法です。保険で治るか聞きました。保険でも治るとの返事でした。しかし、、どうゆうわけか7万円の治療を選んでしまったのです。


 削られた歯の歯型を取られて、受付で治療費を払うことになったのですが、今日、今、7万円を支払えを迫られました。ちょっと驚いて、お金の持ち合わせが無い事を云いました。すると、先程サインを求められ、サインした紙には、本日中に支払いをする条項が記載されていたのです。



 『困ったなぁ~、最初に聞いておけば良かったですねぇ~。』



 私は大きめの声で受付の女性に苦笑いを向けて云いました。すると、奥の治療室から、すばやく姿を現した白衣姿の歯科医が、私の声に応えて怒鳴るように言いました。



 『2回の分割でいいですよ!』


 『すません! 申し訳ない!』



 多分、歯科医も、受付でお金の支払いで揉めていると、商売に差し障りがあると判断して、即座に応えたのです。普通の人は最初の歯の治療の初日で7万円も払うことはないし、ありえ無い事だと思います。しかし、受付の女性は税務署のような盗人と同じで、執拗にお金の支払いを要求したのです。まあ~、お金を請求するのは彼女の仕事の一部でしょうからね。でも、私は、どうしていいのか、本当に困り果ててしました。手元に、財布に7万円のお金を持っていませんでしたからね。まさか、初診で、そんな大金を請求されるとは、よもやっと思っていましたからね。でも、番犬である犬が、ワンワン吠え掛かるように、私にお金の請求をするのですよ。



 歯科医院はリフォームをしたばかりらしく綺麗で、治療室もいくつかあります。とても、お金を必要としているらしい事が分かります。女性の歯科衛生士も三人ぐらいいて、給料を支払わなければなりません。受付の女性も給料を貰っているのです。いくらお金があっても足りないのでしょう。



 しかし、歯に被せるeMAXと呼ばれる義歯を入れてもらう日に、医院の入り口のドアに小さな虫が止まっていたのです。とても不潔な場所でしか見ることが無い小さな黒い羽を持った虫です。



 それで、その虫を見たとき、もうこの歯科医では、治療はすまいと決めたのです。お金儲けにやっきになって、清潔さを忘れてしまったのです。掃除もろくにしないのでしょう。治療は事前に、説明もなく、とにかく時間と金がないっといった、とても乱暴で野蛮な治療方法に見えます。



 『まだ支払いが残ってますね。支払いの日には医院に来られますか?』


 
 最後の望みを託して、歯科医受付女性が消え入りそうな声で、電話の向うから、私に尋ねます。そんな羊の皮を被った狼のねこなで声に、静かな声で応え、引導を渡しました。



 『振込みますよ。この間のように。』



 現在政権与党である自民党にも、いつかこのように国民から見捨てられる日が遠からず来るでしょう。自分の頭で考える事を忘れ、国民の気持ちや望んでいる事に無関心でアメリカのご機嫌ばかりを伺ってアメリカの言いなりになっているのでは・・・。





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