2013年11月9日土曜日

 小田急線、豪徳寺の鯛焼き屋ではたらく生気のないおやじともいえない男との会話。


 オレンジ色の自転車にまたがり、店の前で私は言いました。平成25年11月9日金曜日の秋も深まっていき寒さを肌に感じる午後の事でした。時計の針は3時ぐらいを指していたときだっと思います。


 『小豆をふたつ下さい。』


 『はい・・・・。』


 『どうですか商売の方は? うまくいっていますか?』


 『・・なんとかやれるようになりました・・。』


 『そう、店はまだ出来たばかりなの?』


 『いえ、もう4年になります。』


 『ふ~ん、そう。どうも。』


 『・・・・。』



 小田急線の豪徳寺駅から歩いて3分ぐらいのところにある、鯛焼き屋さんで、あずきの鯛焼きを二匹買いました。そのときに、どうゆうわけか、店の男に声をかけ、商売の事を尋ねたのです。それは、鯛焼き屋の店の人が、あまりにも、生気の無い顔をしていたので、おもわず話し掛けてしまった、っと言った図です。



 男は店の主人なのでしょう。普通の顔をしています。鼻から口にかけて、はっきりとした皺がカタカナのハの字と同じ形で刻まれています。なんでしょうか、この男の顔は。動物園の檻の中にいる人間のようです。この男歳の頃は40歳代後半ぐらいでしょうか。確かに店は小さくて奥行きも幅もありません。なんかインスタントラーメンのような、人を小馬鹿にしたような店です。



 なんとなく気持ちも、考えも無くやっていると言った感じの鯛焼き屋さんです。元気がないのは分かるのですが、ちょっと人間が持つ尊厳といった大それたものではなく、あるべきものがありません。魂というか、人間の癖というのか、何かを抜き取られてしまったような感じの男です。鬼か魔物に肝を抜かれてしまったような状態の人です。



 そういえば、中野に住んでいる小さな会社の社長さんに昔尋ねられたことがあります。この社長さん私と歳が同じぐらいで、あんこ型の体系をしていて、国士舘大学を卒業して、かくまる派と呼ばれる組織に所属していたようなことを聞きました。彼は、こんな事を私に尋ねたのです。



 『どうだった。東京に出てきたときは? どう思った?』



 私は、それについてこう答えました。なんとなく東京に出てきて生活をし始めたときを思い出しながら、笑って応じたと思います。



 『すげえー、これが東京なんだ。灰色なんだ。日比谷線に乗って、本当に灰色の人間を見たときさぁー。すげーって。』




 何か見えないものに支配されてしまうときってあります。自分の意思を感じる事ができなくて、大きな目に見えない力に影響を受け、その正体を知る事も存在する事も突き止めようともしないときってあります。ですが、それは、確実に存在していて、私達に影響を与えています。食品添加物であったり、日本国の政策であったり、海外からの日本に対する圧力であったりします。



 そんなものが私達を誰であるのか分からなくしてしまうのです。私達の力を奪い、無気力な羊にしてしまうのです。東日本大震災の傷跡を全て消してしまい、後世に伝えるものがなくなっていきます。また、事実とはかけ離れたマスコミ報道により、自分の考えを持てなくなって惑わされてしまっています。



 ニュース報道のアベノミックス、景気は回復しつつある。本当ですか?





0 件のコメント: