2012年1月18日水曜日

日本人の典型的な奥さんと、日本人の典型的な問題

『めんどくさい! さっき云ったじゃない。』




 小さな赤ん坊を抱きかかえた、若い奥さんが私に言います。ですが、少ない言葉で言うものですから、私にはこの若い奥さんが言っていることが、良く分かりません。それで、幾つか確認の為に尋ねました。しかし、確認したい事柄を応えようとはしない、若い奥さんです。見た目は、感じの良い顔立ちや雰囲気を持っています。普通の巷にいる可愛い顔をした奥さんなのです。



 しょうがないので、少ない言葉から、判断して希望の要請に応えました。どうも、この若い奥さん良く分からないらしいのです。勘違いもしているようなのです。そして、自分は客なので、客の立場は偉いらしいとの態度を誇示しているらしいのです。そして、普通に話が出来ないのです。困ったものです。何なのでしょう。



 日本人は会話をしているつもりなのでしょうけど、ある話の内容から外にでる事が出来ないのが現状です。お互いの気持ちや、同じ経験、互いに知っている知識の同意を得るための会話に終始しています。気持ちが違っていれば、喧嘩になります。日本人のよく言う協調性です。そして、互いの立場の違いや、考えの違いを認めるような話をする事ができません。



 狭い島国なので、うまくやっていくためには、人々同士の協調性が、どうしても要求されます。違ったことや、先進的な事よりも、同質化を前面に出した協調性が求められます。金太郎飴人間です。



 最近ブルーノート東京と呼ぶ、東京は表参道近くにある、何だか音楽ホールに行くと云った若い女性と話しをしました。たくさんの海外からのミュージシャンが演奏する音楽ホールらしいのです。彼女が言いました。



 『本当にそうね。NHKの紅白歌合戦見た。』
 『家、テレビ無いんですよ。でも、なんかあったんですか? 紅白歌合戦で?』
 『すっごく面白くなかった。でも、ニュースなんかどうするの?』
 『インターネットのニュース番組を見るんですよ。便利ですよ。一度に見られるから。』



 同じ人間ばかり見ても、面白いはずはありませんよね。芸能、独創的なものが求められる歌番組にして、これですからね。



 民主党の政策なんかも、そんな感じですね。話だけが先行して、実態を伴っていない。一方的な感じですね。TPP、消費税と社会保障の一体化、マニュフェスト、その他。納得できる話をする事が出来ないのです。それは、多分、今までは欧米先進国という見本があったので、真似ていれば良かったのです。その為に会話など必要なかったのです。しかし、外見上、日本はサンプルであった欧米に追いついたのです。そして、見本が無くなった今、どうするか知恵を出す必要に迫られているのです。そして、知恵を出すために、会話が必要なのです。真に立場の違う人々との。世界の中の日本人と海外の人々と交渉出来る会話が・・・。



 子供が云う事を聞かないお母さん。ちょっと、子供の話を聞いてあげたらどうなるか様子を見て下さい。自分の云いたいことを云わないで、終始子供の話に耳を傾けてみて下さい。それを、何日か続けて見て下さい。多分、違った世界が見えることでしょう。

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