『でも、どこの国の人ですか?』
『中国。』
『へえ~。日本で何してるの?』
『日本で仕事してるの。これから、代々木でアルゼンチンタンゴのダンスをしにいくの。』
昨日、中国の女性だという人と話をしました。何か、世界が変わっている事が、身近に迫っているのが・・・。何て言うのでしょう。そこに、新しい世界があるのに、自分の中が何も変わっていないし、自分が止まっているような感じを受けました。
『娘が日本で就職したの。だから、日本に来ているの。』
お洒落な木肌色をしたレインコートを着て、まだまだ、日本語がたどたどしいところがある話し方ですが、躊躇したところがありません。そして、自分の娘が日本で仕事をするために、日本で就職をしたというのです。
『でも、どうして? 中国の方が景気がいいんじゃないの?』
『そんなことないですよ。中国にはたくさんの人がいるんですよ。』
『ええ! だって、世界中が不景気で、中国だけが景気の良い報道がされてますけどねぇ~。』
『そうでもないですよ。』
何か、ちょっと私達が聞いたり見たりしている中国の景気、情勢と違う感覚を口にする彼女です。でも、何か分かるような気がします。日本にもバブル景気がありました。そのときでも、お金の無い人は居て、確かにお金のないような顔姿をしていました。
そんな中国の彼女や、たくさんの海外の人達を目の前にして、当たり前に見るこの頃なのですが、なんでしょう。この国際感覚が、分かっていない自分。平気な顔で世界を歩いているような人達を眺めている自分なのですが、実感出来ないでいます。
世界が変わっています。それを、確かに身近に目の前で見ています。それなのに、ニュース報道で見る日本国政府の、時代遅れの感覚。なんなのでしょう、これは。自民党から民主党に変わっても、何も本質的には変わっていません。小さな世界で、争っている。場当たり的に政策をしている。展望が見えない。説明が出来ない。隠蔽する。何が何だか、分からない。
話が出来ないのです。多分。目標もなく、ただよっているのです。殻から出るには、まず、殻に入っている事を認識することが必要なのでしょう。そして、いつの時代でも、先進的な人々はいるのでしょう。日本でアルゼンチンタンゴを踊る、中国の、この女性のように・・・・
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