2012年12月15日土曜日

 日本人の姿を見て思う、故郷の幸せな男を怖がる同級生の友達



 『怖くなっちゃったよ、俺。のの字ないのって、あいつが言った時。』


 『・・・・。』




 私には、彼が何を言っているのか分かりませんでした。そして、何を言っているのかを、二言三言尋ねました。すると、とんでもない事を彼が言ったのです。夏の日の午後の事でした。ある海の家を友達2人で訪ねたのです。目的の同い年の知り合いが、海の家でラーメンを食べていました。そして、彼がラーメンになるとが入っていないのを、海の家を経営をしているお母さんに、聞いたのです。




 『のの字ないの?』




 怖がっていた彼が言ったのは、なると巻きの赤い『の』の字の事でした。そして、それをお母さんに尋ねた彼は、頭がおかしくなっていたらしいのです。つまり気が狂っていたらしいのです。でも、凶暴な気違いではないく、おとなしい気違いらしいのです。そして、1人では怖いので、何も知らない私を連れて、確認と好奇心と興味を満足させたかったらしいのです。




 遠い昔の故郷での思い出ですが、東京に住んで、随分の年月が経ちます。そして、思う時があるのです。この街に住んでいる人達が、普通に思えないときがあります。閉塞感と云う奴です。何が、彼らを曲がった、歪んだ、縮んだ人間に見えるようにしてしまったのでしょう。日本の家が何故、肩身の狭い、居心地の悪い感じで建っているように見えるのでしょう。



 それは、当たり前の事が言えない日本の空気があるせいなのでしょう。何故、普通の事が言えないのでしょう。何に、対して嘘をついているのでしょう。そんな事を感じさせるのです。



 怖くなっちゃうんです。ほんとに。



 誰だってわかるような嘘が通ってしまう国、日本。



 『安全なんだから、事故の時どうするかって、考える必要は無い。そんな事を考えるな、云うな!』



 そんな事で、福島の原子力発電所は事故を起こし、多くの人達が住む家と、仕事を無くしてしまった。そして、原発反対を言っている人達も、原発再稼動を言っている人達も、何か肝心要の事を言っていないのです。



 明日の選挙で誰に投票しようとしても、自分が誰なのか、どのような人なのか、はっきり言わない人達なのです。そんな、きょろきょろしている人達に、投票出来るでしょうか?





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