2009年11月5日木曜日

月島であった御夫婦と、頭を切り替える必要がある日本の人達





 『あのね、この人ね。こう言ったんだよ。』



 なにやら、私の後ろから歩いている年配のご夫婦の奥さんの小さな話し声が、私の耳に入ってきます。どうも、私を笑いものにしたいらしいのです。ひそひそと、話をして私の後から付いてきます。私が都市整備公団の案内の女性に尋ねたことを、変に解釈したらしいのです。私は、そんな彼等と同じ人間を嫌と言うほど知っていますし、逢って来ました。そうなんです。これが、大体の日本人なのです。



 『へえ。そうなんだあ。はははは。わははは。』
 『ほほほほ。』



 私と、都市整備公団の案内の女性は、色々と話をして各階の部屋を見て周りました。そのうちに話は、いつもの事で面白可笑しな内容に展開していきました。東京は江東区にある、もんじゃ焼きで有名な月島の新築賃貸集合住宅の部屋を見に来たのです。大変大きな立派な集合住宅の建物です。エレベータで案内の若いアルバイトの女性に各階に下ろしてもらいました。エレベータの中でも、楽しい雰囲気は変わりません。



 すると、私の陰口を言っていた奥さんの方があわてて、都市整備公団の女性に一言二言言いました。



 そうなんです。あまりにも、暗い事を言っていた自分自身を訂正するために必死なようなのです。それで、なんとかそんな事を言ってしまった自分を救い出そうと躍起なのです。そうなんです。あんまり幸せそうじゃない、背中を丸めた姿勢のご夫婦でも、空気は分かるようなのです。いい空気と悪い空気がです。言っていい事と、悪いことを。



 まだまだ、日本人は救いようがあります。アメリカとの戦争が終わって焼け野原から立ち上がった両親を持つ、私達。まだまだ、先に行けますよ。幸せの方に。


0 件のコメント: